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過剰なリフトアップによって何が起こるのか

カーショッププレシャス

「専門店なんだから、もっと(高く)リフトアップしたエクストレイルを作ればいいのに」

エクストレイルのリフトアップカスタムを始めておよそ10年、何度か聞くお言葉でもあります。ちょっと厳しいようで恐縮ですが・・・私たちは「弊社ではやりません。お薦めもしません。」とお答えしています。

そこまでこだわるのはなぜか

10年も前からエクストレイル専門のカスタムショップを続けていて、なぜ「3㎝アップ」のコイルサスペンションしか販売しないのか?リフトアップスペーサーやメンバーダウン(ボディアップ)をしないのか?

それは、エクストレイル専門店カーショップ・プレシャスが自動車販売会社であり「安全性の低いクルマ」はお客様に販売できないからです。

エクストレイルの販売を始めた頃はまだ自社のリフトアップコイルは無く、他メーカーの”硬く縮みの少ない”アップコイルをたくさん試しました。リフトアップスペーサー(ストラット上部に装着するスペーサー)をリフトアップコイルと同時装着したり、他カスタムショップ製作のメンバーダウン(ボディアップ)車両を仕入れ、試乗するなど、長期に試験を繰り返していました。

過剰なリフトアップによって何が起こるのか

過剰なリフトアップによって何が起きるかというと、まず、負荷に耐えられなくなったドライブシャフトから異常音が発生します。シャフトブーツは劣化・破損してグリスが飛び散ります。足回り付近だけでなく、ボディのあちこちから軋み音がしはじめるのです。そして、ステアリングの反応遅れが生じてきます。そして何より、ブレーキを踏んでもクルマが停まらない。タイミングが遅れるのが一番の恐怖です。

もっと車重の軽い、(最近流行りのボディリフトアップを施した、軽1BOXなど)クルマであれば、危険は少ないかも知れません。しかしエクストレイルは1.5トンもの車重に加え、大人5人が乗車した場合2トン近い重量になります。古くからある有名四駆専門ショップでも、モノコック構造車両のメンバーダウンは危険でおすすめできないと言っています。

メンバーダウン(ボディアップ)とは、極端に言うと、エクストレイルのフレーム構造を壊すことです。事故車と同等、もしくはそれ以上のダメージを与えかねないことなのです。

プレシャスのコンセプト

こちらにも掲げているように、プレシャスはお客さまもクルマもとても大切にすることがモットーです。そんなプレシャスがおすすめするのは、こんなエクストレイルです。

目立つけれど危険なエクストレイル<格好良くて安全なエクストレイル

車体の強度が落ち、ガタガタのエクストレイル<見た目も乗り心地も良いエクストレイル

売却時に買取価格が低くなるエクストレイル<状態が良く、プラス査定につながるエクストレイル

オーナー様の安全も、エクストレイルの車両自体も大事にする。これを10年前に掲げて、今に至ります。

それがエクストレイル専門店カーショップ・プレシャスであり、カスタムラボなのです。